2006年8月8日火曜日

〔再録〕荷風は釣りが好きだった!


荷風は釣りが好きだった!



荷風が釣りについて書いていた とは知らなかった。今日読んでいた本で偶然に知った。「釣りこそ究極の楽しみ」と書いていると。大発見。


読んだ本とはこの本:
麦わら帽子の釣り本散歩
麦わら帽子の釣り本散歩大 崎 紀夫

三樹書房 1999-11
売り上げランキング : 851222


Amazonで詳しく見る by G-Tools

釣りについて書いた本を列挙したものだが、その中で荷風の友人だった日高 基裕の『釣りする心』という本を紹介している。この本の序を荷風が書いているというのだ! 曰く:
この本を開いたとき「序荷風散人」とあるのには、本当に驚いたものである。
「災を世に貽さず苦しみを人に与えずしかも独り能く娯しむことを得るものは世に少なし」と書き出し、敬神念仏ごときは神輿をかついでうるさいし、仏の道も 法華の太鼓の如くうるさい。ラジオの浪花節、救世軍のラッパも騒がしいといかにも荷風らしいことを言って、人に迷惑をかけずに独り楽しめるものは「詩賦と 浣花と釣魚との三事なるべし」といっている。しかし、下手くそな詩賦は人に笑われるし、結局、下手でも人が笑わないのは「魚を釣り花をううる娯しみ」の二 つだと断言し、この二つが究極の楽しみではないかと結んでいる。

手元にある岩波旧版の荷風全集には、この文章は収録されていないようだ。 友人の趣味の本への序であり、お世辞も入っているかも知れず、実際に荷風が釣りをしていてそれが好きだったかは定かではないが、少なくとも否定的には見て いなかったと言うこと。

これで荷風を大先生と仰ぐ小生も堂々とバス釣りに専念できるぞ!

Posted: Tue - August 8, 2006 at 04:08 PM   Letter from Yochomachi   永井荷風       Comments (7)

0 件のコメント: